ーー途中にお母さんから電話がかかってきて、部屋の外で話したあと部屋に戻ると仁くんはやっと眠りについていた。
ていうか数分しか電話はしていない。
………やっぱり私がいるから寝ようとしなかったんだ。
本当はしんどいのに。
音を立てないように仁くんに近づく。
仁くんは静かに寝ていた。
うわぁ、この仁くんの寝顔カメラに収めたいかも。
………ってちょっと思考が仁くんに似てきてない?
それだけは嫌だと思い直し、それから少しして帰ることにした私。
このまま私がいても仁くんは無理するだけだと思ったから、スマホで【明日待ってる】とだけ連絡して部屋を出た時…………
ガチャッ
と玄関のドアが開く音がした。



