「……僕が女嫌いなのに好きになったのは美桜が初めてで、僕をこんなのにさせたのも美桜なんだよ?」
………一瞬、仁くんの言葉がすぐには理解できなかった。
私、告白されるまで仁くんと接触したことあるっけ?
少なくとも記憶にはない。
するとまた仁くんが話し出す。
「初めて美桜を見たときに僕は素直に美しいと思った。それは容姿だけじゃない。
………美桜は多くの男に囲まれてるのに、面倒くさい態度をとるどころか誇らしげにしているように見えた。
僕には堂々としているように見えたんだ。
僕と同じで異性に囲まれるなんて慣れててうんざりしてもおかしくないのに、それでも美桜は凛としていた。
それが僕の目には綺麗に映ったんだよ。」
その言葉に私は驚く。
いや、だって………こんな美少女なんだから男に囲まれて当然じゃない?
他の女と違うって見せつけられるし。
………それが仁くんにとったら嫌だったんだ。



