「…………仁くん……?」
「そうだよ、僕は極度の女嫌いだったんだ。
………まずあの女と同じ血が流れてるってだけで吐き気がする。」
あの女と、同じ血………?
お母さんのことだろうか。
だけどこんなにもきつい言い方をする仁くんは見たことない。
きっと真顔で話しているのだろう。
「中学の時、昼間はいつも女がギャーギャー騒いでうるさい。
その上夜になれば街中を歩く女から誘われるし。
僕は成長が早くて中学の時からもう身長も高かったからよく年齢も間違われたからね、夜の誘いも結構あったよ。」
冷たい声の仁くん。
そりゃこの容姿だもんね。
女どもが見逃すわけないか。



