飾られたままの家。


神楽は、まだ帰っていなかった。


1人部屋で泣いた。


《神楽side》


昨日の夜トラブったと連絡が入り仕方なく星を置いて会社に。



終わったのは、9時を過ぎていて休もうと思った時啓から連絡があり呼び出された。



「よぉ。どした?」


「わりぃな仕事場に来てもらって」


「いんだよ、啓が呼ぶなんて珍しいな。なんだよ話って?」


なぜか真剣な顔して俺に話し始めた。


「お前さ女と歩いてるとこ星見られたってホントか?それに夜連絡したりとしてないんだって?」


なんだよ。なんで知って…


「お前さどんだけサイテーなことしてるかわかってんのか?今お前は、星に甘えてんだよ。昨日だってトラブったらしいじゃん。誕生日の飾りしてくれた星に連絡もなしに夜遅くに帰って謝っただけですぐ仕事か?ふざけんじゃねぇよ。」


「なんでお前にそんなこと言われねぇといけないんだよ!あぁ?喧嘩売ってんのか?」



二人とも元不良だ。


さすがに怖い。


「星にとって夜連絡がないのは、高3のお前を思い出させるんだぞ!あいつがどんな思いでお前の帰り待ってると思ってんだ!女と歩いてるとこだって説明も何もしてないんだろ?あいつが気にしてないとも思うか?」


「神楽。言っとく星倒れたからな。」


啓以外の声で後ろを向く。


春だ。


倒れた?


は?!


「星のこと1番わかってるのお前なんじゃねぇの?ちょっと天狗になって星に甘えすぎなんじゃねぇの?あいつの話も誕生日だってお前あいつの気持ち考えればわかんだろ?」


そうだ。何してんだよ俺。


あいつ。


「啓、春サンキュ。」


車を出して急いで星のとこに。


家に入るとソファで泣く星がいた。