「…」

「…」

空気が重苦しい……。

車の中は殺伐としていて、とても話せる空気じゃない。チラッと季龍さんを見上げるけど、視線は重なるどころか完全に反らされていた。

ことの発端は今朝のこと…。

―――――――――――――――――――

―――――――――――――

―――――――――

―――――



『琴音、お前部屋戻れ』

『お姫様、悪いこと言わないからさぁ。戻った方がいいって』

『毎朝の日課ですが?』

『『そういう問題じゃない!!』』

暁くんと奏太さんの息のあった言葉に首をかしげる。

そりゃあ、私だって出来れば季龍さんの隣でもうちょっと寝たかったけどさ?季龍さんの寝顔、見てたかったけど…。

それとこれとは話が別!私はお仕事を放棄したりしません!