佑唯くんに振られた夏休みを終え、新学期を迎える今日は始業式。

久しぶりの制服に身を包み最寄り駅のホームで電車を待っていた私はボーと花火大会の時に伝えたいことも伝えられないまま佑唯くんに失恋してしまったことへの後悔を頭に巡らせていた…

｢…千春…。｣

ほら、失恋で落ち込みすぎてついには佑唯くんの幻聴が…

｢おーい、千春っ！｣

あれっ？これって幻聴…？

そこで我に返った私は目の前に佑唯くんの姿があることに目を見開いた瞬間、いきなり彼に手を引かれ駅を後にした。

連れ出された場所は、初めてあった時に来た公園で私はその誰もいない静かな公園で彼と向き合うといきなりのことにびっくりしすぎて何も喋れなかった。

｢千春の伝えたいこと、俺もちゃんと聞けなくてごめん…、ちゃんと聞くから聞かせて？｣

けど、そんな私に佑唯くんは優しく囁くと私の目にはたちまち涙が…、

私は今にもこぼれ落ちそうな涙を我慢しながら本当に伝えたかったことを口に出した。