｢千春ちゃんは、千条のことが好きなの？｣

いきなりの冬本先輩からの問いかけに拍子抜けした私は、恥ずかしさに顔を赤らめる…。

けど、次の瞬間そんな私を冬本先輩は抱きしめると、

｢あいつは好きになったらダメだよ…｣

ボソッと私の耳元で呟いた。

いきなりの先輩の行動にびっくりしすぎてつい先輩の身体を自分から突き放してしまうも先輩は気にしてない様子でジッと私を見つめると

｢好きだよ、小春ちゃん俺と付き合って。それと千条のことはもう忘れるんだ…｣

真剣な瞳でそう告白してきた。

その姿に、私から佑唯くんを離させるために告白したわけじゃないということが感じ取れたが…私は顔を横にブンブンと振った。

｢先輩とは、付き合えませんし佑唯くんのことも忘れることが出来ません…！だって私…佑唯くんのことが…っ！？｣

次の瞬間、唇に伝わる生暖かい感触に私はまた、思いっきり先輩を突き放した。

私、先輩にキスされたの…？

ちゃんと、先輩に私は佑唯くんが好きなことを伝えて告白を断るつもりだったのに…

今の状況って一体…。

私は、睨みつけるように先輩の顔を見つめた。