「ええっ、ついにそんなことまで?!!」

学校に着き、たっぷり時間のある昼休みに今朝の出来事を穂花へと話す。

「ていうか、千条 佑唯くんって言うんだね、名前かっこいい。」

穂花の次から次への相槌の言葉につっこみたいことは山ほどあったけど私は口を紡ぐ。

たいてい、穂花はこういう時ほとんど人の話は聞かないから…。

長年の経験でわかっている事だ。

そもそもクラスにたくさんの友達がいる穂花がこんな一人ぼっちの私と一緒にお昼ご飯を食べてくれていることだけでもありがたいと思おう。

「てか、もう絆創膏のこと相手覚えてないなら千春が思い出させてあげれば良いじゃん!」

「ええっ、教えるの?」

穂花の返事にはいつも驚かせられてしまうが現実味のないいつもの返答と違い今回の返答はかなり私の心を揺さぶった。

「絆創膏のこと教えて運よく思い出したら「お礼です!」って言って遊びのお誘いなんかしちゃえば?」

それは内気な自分でも充分にできそうな気がして私はその考えに賛同することに決めた。