窓から差し込む明るい光に目を覚ました。

今日は日曜日。普段ならこんなに早く目を覚ますことはない。

でも今日は特別。

だって今日は、16歳の誕生日。

代々、時枝の娘は16歳になると専属執事を雇うことが出来る。
最高にイケメンな執事を雇うのが、小さい頃からの夢だった。

扉をノックする音がして、メイド達が朝食を持ってきた。

「お誕生日おめでとうございます、沙夜香様。私どもが身の回りの世話をさせていただくのも今日で最後。今までありがとうございました。」

「ありがとう。皆には本当に小さい頃からお世話になったわ。これからも屋敷は一緒なんだし、よろしくね!」

メイド達は一礼して出て行った。

朝食を食べ終わった後、シャワーを浴びて、昨日用意した服に袖を通し、髪を整え、化粧をした。

「よし!ばっちり!」

もう一度鏡を見て、父の待つ応接室へ向かった。

「パパ、お待たせしました。」

扉を開けると、そこには父と2人の男性がいた。