ずっと迷っていた。
晴れない霧の中でずっと何かを探していて、何かを求めていた気がする。
それはまるで広い海をひとりぼっちで泳いでいるような、そんな感覚。
ずっと探しているものが何かもわからない、漠然とした意思があっただけだった。


その時はまだ。