「好きだ。」 彼の口元は確かにこう動いた。 彼の口からこぼれ落ちた言葉。 異性からの好意と言うのはこうも私の心を踊らせるのかと自分に驚いている。 いや、目の前の彼だからこんなにも気持ちが満たされるのであろう。 私はもうすでに彼に落ちていたのだ。 私が自分の気持ちに気付く前に彼は自分の気持ちを理解していたのかと少し腹が立った。