あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

「芳樹くんのことはかっこいいし優しいし、そんな人が彼氏なら最高だと思うけど…。別に、好きってわけじゃない、かな。」

「ふーん。」


まあどーでもいいけど、と蓮は呟いて

そのまま部屋に戻っていった。


「……クリスマスイブに誘うとか、好きしかないじゃんね。」


芽依は人のことはなんでも気がつくのに

自分のことにはすごく疎い。