あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

"私、友達の彼氏と内緒でつきあってるの。"


芳樹くんの反応は、私の思っているものとは違った。


「……なんとなく、知ってた。」

「な、なんで…。」

「これまでもあったでしょ、夜でかけたりとか。」

「そ、そうだけど……。」

「でも南美ちゃんとかには話してないみたいだし、それならなにか隠さないといけない理由があるのかなって、思って。」