あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

「あ、あのさ、今日芳樹大学に用があるみたいだから、お母さんのお見舞い連れて行ってもらえないかな…?」

「え、でもいいの?勝手に芽依ちゃんのこと連れて行って。」

「芳樹にはちゃんと話したから、大丈夫だよ。」


私が言うと

さすが芽依ちゃん、と百合ちゃんは笑った。


「じゃー、お昼くらいに行こっか。」

「うん。なんかお土産買ったほうがいいよね。お母さん、甘いものとか好き?」

「好き好き。多分、洋菓子より和菓子のほうが好きだったはず。」