あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

「……ほんとに、ずるい。」

「でも、俺のこと好きだろ?」

「…ばか。わかってるくせに。」

「…ん、俺も芽依のこと好き。」


ぎゅっと抱きしめられて触れた肌から

自分の体温と怜の体温がまざりあって

私まで発熱したみたいに熱かった。