あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

妹っていうよりお姉ちゃんみたいなことを言う百合ちゃんがちょっと私と重なって

どこの兄妹もこんな感じなのかな、と思わずにいられなかった。


「あ、そーだ、百合ちゃん。」

「なにー?」

「今日の夜、何食べたい?」

「芽依ちゃん作ってくれるの!?」

「うん、っていっても、簡単なものしか作れないけど…。」


私が言うと、うーん、と百合ちゃんは少し考えた後、オムライス!と言った。