あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

気がつけば怜はあっという間におかゆを完食して

それでもまだ体がだるいのか、そのままベッドに横になった。


「ん、芽依、どこ行くの。」

「食器、洗ってくるから。」

「…いいよ、そこ置いとけって。」

「このままじゃ後で洗う時大変でしょ。せめて水につけさせて。」


すぐ戻ってくるから、と私を引きとめる怜をなだめて

私は仕方なく食器を水につけてすぐに怜の横に戻った。