あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

「わっ、ちょっと、芳樹っ…?」

「目ぇつぶってて。」

「えっ…?」

「いいから、つぶって?」


俺が言うと、芽依は小さく頷いて

ぎゅっと目を閉じた。


「まーだー…?」

「待って、今椅子に下ろすから。」


芽依を椅子に座らせて、いいよ、と声をかけると

芽依は恐る恐る目を開けた。


[芳樹side end]