あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

「久しぶり。」

「…悪いな、急に電話で呼び出したりして。」

「それはいいから。…まだ何も食べてないんでしょ?」


私が言うと、彼はもう一度悪いな、と言った。


「てゆうか、私この部屋に呼んじゃって大丈夫なの?」

「あー…、お前なら大丈夫って、思ってるから。」

「…相変わらずだね、怜は。」


その一言で、私がどんな気持ちになるかも知らずに

簡単にそーゆーこと言うんだ、この男は。