あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

芳樹は一瞬驚いた顔をしていたけど

すぐにいつもの優しい顔に戻って、頷いてくれた。


「いつも、誰よりも早く、もしかしたら私よりも早く私の気持ちに気づいてくれて、助けてくれて、ありがとう。」

「うん。」

「私のことを、ずっと好きでいてくれてありがとう。芳樹を好きになって、私は救われた、好きになってくれてほんとにありがとう。」

「……うん。…なんかこれ、最後のお別れの挨拶みたいじゃん。」