あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

はー寒かった、と私が部屋に戻ろうとすると

芳樹くんに手首を掴まれた。


「?芳樹くん?」

「……芽依ちゃん、大丈夫?」

「ん、大丈夫。ちゃんと話せたから。」


私が言うと、よかった、と芳樹くんは私の頭を撫でた。