あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

「え、ちょ、芳樹くん…?」

「もちろん今すぐにとは言わないよ。でも、俺のこともそーゆー対象として見てほしいってこと。」


だめ?と問いかける芳樹くんに

私は横に首を振った。


「だ、だめとか、そんなんじゃないけど、わ、私には想ってる人がいるからっ…。」

「わかってるよ。…でも、芽依ちゃん辛そうだから。」


もうだめってなったらいつでも俺がいるってこと覚えといて、

芳樹くんはそう言って、私の頭をぽんぽん、と撫でた。