あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

「……優しいなぁ、芳樹くんは。」


クリスマスだから、私が怜のことを気にしてつらくないように

気遣ってくれてるのが、空気で伝わる。

直接言葉にはしないけど

私のことを考えてくれるのが伝わる。


「……ひとりじゃなくて、よかった。」


私は自分の部屋でひとり呟いた。