あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

「んっ…まぶし、今何時……?」


朝起きると、いつも隣にいるはずの南美ちゃんが今日はいなかった。


「…あ、おはよ、芳樹くん。」

「おはよ。」

「南美ちゃんみてない?朝起きたらいなくって…。」

「南美ちゃんなら朝はやくに家に帰ったよ。お母さんの休みが今日1日とれたんだって。」

「あ、そうだったんだ。」


私がいきなり朝いなくなった時、南美ちゃんはこんな気持ちだったのか、と考えると

今更ながら申し訳ない気持ちになった。