宇野くんとお揃いのストラップをもらえるなんて感動して手が震える。
カバンからスマホを出すのに手間取った私を笑いながら見ていた宇野くんは、ストラップを器用に付けてくれた。
「もらって……いいの?」
「当たり前。今日の記念なんだから。外したらダメだからな」
「うん。絶対外さない」
感動して潤んだ涙が頬を伝った。
「泣き虫」
宇野くんの揶揄うような口調に「ヘヘッ」と小さく笑った。
泣きたくもなるよ。
こんな風にお揃いのストラップまで買ってもらって、こんな風に嬉しい気持ちにさせてもらって涙勝手に出て来ちゃうよ。
「宇野くん、私今日は宇野くんにもらってばかりだよ。宇野くんにも何か……」
「いいんだよ。俺がしたくてしてるだけなんだ。もしかしたら、いろはにとっては迷惑なだけかもしれないのに」
「そんなことないよ。私、今日1日で高校に入ってから初めて嬉しくて幸せだって気持ちを感じてる。宇野くんの優しさが嬉しいの。だから、私も……」
何かして上げたい。そんな気持ちでいっぱいだった。
私の言葉に嬉しそうに笑ってくれる宇野くんを、もっと喜んでほしいって思ってる。
「じゃあ、一つだけお願いしてもいい?」
「うん」
「今日のこと、忘れないでくれる?」
「そんなの、当たり前だよ。一生忘れるわけない」
「そっか、うん。俺も忘れないから」
宇野くんのお願いが余りにも無欲で、逆に戸惑ってしまった。
まるで、忘れてしまうことが必然みたいな言い方。
2度と会えなくなるわけじゃないのに。
図書ボランティアでだってまだ会えるし、4/8には学校でだって……。
カバンからスマホを出すのに手間取った私を笑いながら見ていた宇野くんは、ストラップを器用に付けてくれた。
「もらって……いいの?」
「当たり前。今日の記念なんだから。外したらダメだからな」
「うん。絶対外さない」
感動して潤んだ涙が頬を伝った。
「泣き虫」
宇野くんの揶揄うような口調に「ヘヘッ」と小さく笑った。
泣きたくもなるよ。
こんな風にお揃いのストラップまで買ってもらって、こんな風に嬉しい気持ちにさせてもらって涙勝手に出て来ちゃうよ。
「宇野くん、私今日は宇野くんにもらってばかりだよ。宇野くんにも何か……」
「いいんだよ。俺がしたくてしてるだけなんだ。もしかしたら、いろはにとっては迷惑なだけかもしれないのに」
「そんなことないよ。私、今日1日で高校に入ってから初めて嬉しくて幸せだって気持ちを感じてる。宇野くんの優しさが嬉しいの。だから、私も……」
何かして上げたい。そんな気持ちでいっぱいだった。
私の言葉に嬉しそうに笑ってくれる宇野くんを、もっと喜んでほしいって思ってる。
「じゃあ、一つだけお願いしてもいい?」
「うん」
「今日のこと、忘れないでくれる?」
「そんなの、当たり前だよ。一生忘れるわけない」
「そっか、うん。俺も忘れないから」
宇野くんのお願いが余りにも無欲で、逆に戸惑ってしまった。
まるで、忘れてしまうことが必然みたいな言い方。
2度と会えなくなるわけじゃないのに。
図書ボランティアでだってまだ会えるし、4/8には学校でだって……。

