そっか。
依恋は俺の事なんてどうでも良かった。
姫莉と俺が、くっ付けば良いと思ってた。
だから姫莉の背中を押した。
依恋は俺の事が好きじゃない。
みんなと話す時より俺と話してる時の方が楽しそうに見えたのは、俺の勘違いだった。
本心を話すのだって、おれにだけじゃ無いかもしれ無い。

でも、俺は依恋の事が好きだった。
依恋を好きだったから、よくからかったりした。
突然優しくしてギャップを見せる事も頑張った。
少しでも依恋を意識させようと突然の女の子扱いや、手を繋いだり、依恋の指を口の中に入れた。

結果、依恋が俺の事をどう思ったのかは知らない。
ただの俺の自己満足。

でもあの時、俺が依恋の悩みを聞いた時。
あれは下心なんかじゃ無かった。
何であの行動を取ったのかは、分からない。
考えないで行動していた。
頭が追いつかなかった。

でも、依恋の為の行動だった。
全て依恋の為の行動。
俺は依恋の為に行動して来た。

だけど、依恋は俺の事何かどうでも良い。
どうでも良い。
もうどうでも良い。

俺なんてもう、どうでも良い。
俺の命なんて、どうでも良い。

どうせ俺の命なんて・・・。
無いも同然。
無に等しい。