私は一番修也を傷つける言葉を選ぶ。



美「初めから月龍とは関わりたくなかった」



修也が悲しみで顔を歪ませた。



美「月龍の姫になったこと後悔してる」



恨んでいいよ、修也。最低な私を。


…たくさん見てきたの。今の修也のように悲しみで顔を歪ませた人を。それはつまり、たくさんの人を傷つけてきたってこと。


そんな最低な私を、裏切り者と呼んで。




美「…もう、月龍とは関わらないっ」




最後にそう告げて屋上のドアノブを握った。




美「…私はこのままサボるけど、修也は授業でなよ。さすがに進級できないから…」



それだけを言って私は屋上を出た。