【パーティの帰り】



陸「ったく、余計なことしやがって」



美「あはは〜」



私はこの道を陸と2人で帰っている。本当は赤羽時見当主や財前当主のどっちかが乗せてくれると言ったんだけど、陸がどうしても2人で話したいと言ったので、一緒に帰ることになった。

奈津はいつの間にかいなくなっていて、《解決したみたいだし、帰るな。それに、氷雨に俺の姿見られるわけには行かねぇから》というメールが届いていた。

奈津にはあとで礼をしとかないとな。



陸「俺はお前の言う通り家のことを言い訳にしてきたのかもしれない」



美「ん?」



陸「…お前のことも…誤解してた」



美「へぇ」



陸「階段でのこと、悪かったな」



美「あれ陸が突き飛ばしたんじゃないんだから、別に謝ることないのに」



陸「そのあとだよ。…お前のことをかばう香月になんでそんな女かばうんだよって…」



美「あぁ、別にいいのに」



陸「…なぁ」



美「…なに?」



陸「ありがとな」



美「……ふふ、どーいたしまして!」



なんだか今回のことで、陸との距離が近づいた気がした。