智紀が運転席に座って車が発進した。
智「取り乱して申し訳ありません。そこにいる男性が昔の知り合いだったもので…」
千「あら、霧島先輩は原田さんとお知り合いだったのですね!」
智「はい。まさかここで彼に会うとは思いませんでした」
千「知り合いなら丁度いい!原田さんも普段通りに接して構いませんよ」
智「いえ、お嬢様の前でそのようなことは」
美「ぶふーー!!!」
笑いがこらえ切れなくととうとう吹き出してしまった。奈津の限界だったのか左手で口元を隠していながら肩が震えていた。
智「えっと…」
美「あはははは!!!やばい!!!ちょうおもろい!!!あひゃひゃひゃ!!」
千「あら、原田さんはもしかして美月先輩ともお知り合いなの?」
智「いえ……、彼女のような方と知り合いであれば忘れるはずはございません」
それが「美人だから」という理由だということに気づいていたのは美月以外の2人だけだった。
美「あはははっ、お腹…いた…っ」
智「えーっと…美月?様はなぜ笑っておられるんでしょうか」
美「あはははは!!!やば、美月様!!それ最高!!!まじで最高!!ぐっじょぶー!!」
見た目が清楚な美月をみて、智紀は驚いた顔をする。
美「あはは…。美月ですよ、大鳥っ。あ、夏目の方がわかるね。」
智「美月…夏目美月…?…そのような方に…」
すると智紀の肩がビクッと震えたのを私たちは見逃さなかった。
美「あっれれぇ〜気づいたかな〜?…気づきましたよね?」
智「え、ま、うそ…美月…って…えぇ?!!な、な、なんでここにいんだよ!!つうか、何その格好!!そのしゃべりかた!!!!」
ちょうど赤信号だったので智紀は私の方を向いて驚き顔。
美「気づくのおそっ」
千「ふふ、青に変わりましたよ」
智「あっ申し訳っないです!お嬢様」
変な敬語になったのは、驚いていることの他に、私達の前でこの喋り方が恥ずかしいからだろう。
美「私の前の仲間だったんだ」
千「えっそうだったんですか?!」
智「はい。」
夜舞の祐さんが総長の時に幹部だった人。夜舞は敬語推奨じゃないけど、大体は上の人に敬語を使っていた。が、私は生意気だった、(強かった)から幹部の人でも普通に呼び捨てでいた。
まぁ誰も嫌な顔してなかったけど。

