moon~満ちる日舞う少女~【下】













美「ごめーん!!」



修「いや、ちょうどいいくらいだっ」



美「ならよかった!」



香「今な、ポジションを決めてたんだ」



ポジションか〜。



修「美月、希望はあるか?」



美「うーーん…余ったところでいいよ」



別にやりたいポジションもない私はそういった。すると着々と決まっていき、私はファーストになった。…女だからと、1番負担の少ない(とみんなは思っている)ファーストに。




香「へっへーんっ!」



美「香月、ピッチャーなんだね。ファイト」



香「おう!野球って初めてだけど、がんばってみるわ!勝とうな!!」



初めて…か。

……違うよ。初めてじゃないよ。…言いそうになり、口をつぐんだ。…思い出させちゃいけない記憶。思い出したくない記憶。なかったことになっている記憶。




美「そうだね」



私はただ笑ってそういった。