修「……神…?」



金髪が月の光に照らされて、月からの神かと思った。


…金髪をなびかせて俺の方に向いた女の子。…その容姿にゴクッと喉がなった。

あまりにも綺麗で、俺は目を話せなかった。



フ「……大丈夫?」



発せられた言葉が俺に向けられているものだと分かるのに少し時間がかかった。



修「は…はい…っ」



フ「そう。…」



その人はそれだけ言うと戦場の中へ向かっていく。


修「あ、あの!!そっちは…っ」



フ「…血の海だね」



修「ーっ」



フ「私はここを止めに来たの」



修「…え…」



フ「なにも関係のない人が巻き込まれている。…身勝手な行為。……私は許さない」



その人はそれだけ言って走っていった。…その人はそれを言えるだけの実力があった。強い。それだけじゃ言い表せない。そのにいるだけですごい存在感を示した。


容姿のせいもあるのかもしれないけど……彼女の喧嘩をする姿は美しかった。




フ「…ふぅ…」



彼女はあっという間に片付けた。俺はそんな彼女の前にいく。体を、足を…引きずりながら。



修「…名前…」



フ「私の名は…フルムーン」



修「フルムーン…」



フ「ねぇ、あなたは…どうしてここにいるの?」



修「俺は……黒炎の人間だから…っ」



フ「そうじゃない。……あなたはここにいる人間じゃない。…非道な心をもっていない」



そんなことないっ。……子供だって蹴る、一般人にも手を出す。



フ「…仲間がいれば、人は変わる」



修「なか…ま…」



フ「自分が心許せる人。…自分が守りたいと思った人。…こいつらといれば、自分は最強だって思える人。……友達じゃない、仲間を。…持ったらあなたは強くなる」



修「…強く…。……それは…仲間は、どうやったら出来るんですか…っ」



友達ごっこに興味はねぇ。…ずっと思っていた。けどフルムーンは仲間と言った。だからか少し興味がわいた。この人みたいに強くなれるのかと思ったから。



フ「…仲間ってのは、いつしか自分に出来ているもの。…自分が相手を信用して、必要として…そういうもんだと、思ってる」