〜修也side〜



ーー…





「オラァァァァア!!!」



ードカッー

ーバキッー




修「…弱っ」




不「おーさすがだなぁ〜修也」




修「ども…」




不「…それにしても、俺らに喧嘩売るなんて馬鹿な奴らだなぁ」



修「そうっすね」




当時中学1年になったばかりだった俺は黒炎という族に入っていた。その黒炎の総長が不破さんだった。


正当な族。…とは言えないかもしれない。薬や銃を使うことはないが、気に入らなければ一般人にも手を出す非道な組織。


と、言っても…そこら辺にいる人に喧嘩をふっかける訳じゃない。肩がぶつかったとか、ガンつけていたとか…そんな大したことのない理由ばかりだ。




ードンッー




公園に向かう子供2人が不破さんにぶつかった。…だけならよかったのだが、バケツに入っていた土がバイクにかかってしまった。



不「おい、ガキが何してくれてんだ」



子供は二人して泣いていた。本能的に分かるのだろう。



不「おい修也」



俺は子供を蹴り倒した。…ズサッと倒れた子供は血を出しながら泣いていた。その子供の側によったもう1人の子供は、守るように抱きしめていた。


もしかして、こいつら兄弟なのか?



ふと、そう思った。




不「ガキふたり始末しとけ修也」


修「はい」




ーブロロロロロー




不破さんの前で子供を2人とも蹴り飛ばした。不破さんが見えなくなってから俺は携帯でタクシーにでんわして、気を失った子供と泣くのを我慢してる兄弟に近づく。