『奏子、泣かないで?』

「うん、ありがとう。有紗ちゃんの言葉が嬉しくて…」

『奏子~!よしっ!私がダーリンにお願いして誰か紹介してもらう!ねっ!』

有紗ちゃんのダーリンは弁護士さんだ。

弁護士さんの紹介なら間違いはないのかもしれないけれど…。

「有紗ちゃん、ありがとう。でも、遠慮しとく」

『別れたばっかりじゃ、すぐ次って気持ち切り替えられないか』

「それもあるけど…、とにかく、ありがとう」

私は言葉を濁して電話を切った。