今も昔も君だけが

(お母さんらしき人も帰っちゃった、)

「なんで、私なのよっ…まだしたいことだって、ゆうちゃんだって、いるのに…」

「治らないことなんて、自分が1番わかってるのにね、みんな大人って馬鹿だよ、自分の体だもん自分が1番わかってるに決まってるじゃない…」

(てことは、真紀さんはもう、生きられないって、ことなのかな、)

(今まで身近な人でなくなった人はいなかったから、どんな感じなのか分からない…)

(けどきっと、亡くなる側の人も、置いてかれる周りの人も辛いんだろうなってことは分かる)

「でも絶対にゆうちゃんだけには言えないよッ…」