砂糖より甘くコーヒーより苦く

「美緒~、構ってよ~」

「え~」

「構って」

「なにするの?」

「ん~」

「ねえ」

いきなり、声がした。

顔を上げると、大原さんがいた。

「あなた達は付き合ってるの?」

「誰だ?」

ーーコケッ

あたしはつい、コケちゃった。

「はじめまして、大原桃子です。よろしくね!」

「俺、初めっから馴れ馴れしいの、嫌いなんだよね……」

「ちょっ、晴斗……!」

「好き」

「……!」

好きって……

「あたしじゃダメなの?」

「ああ」

「桜井さんじゃないとダメなの?」

「ああ」

「……っ!」

晴斗っ……