「……っ!」 いきなり、あたしを抱きしめた。 「はっ、晴斗?」 あたしの耳元で、なにか囁いた。 「……っ!」 ーー俺が本気で護るのは、お前、美緒だけだよ。 「しっかり捕まってろよ!!」 そう言って、自転車は走り出した。