《美緒STORY》

金曜日。今日の天気は生憎の雨。

ーーゴロゴロ

どこかで、雷の音がーー

時計を見ると、10時を指していた。

「始まった……」

ーードクンドクン

心臓が暴れてうるさい。

でも、嫌な予感がして半端ない。

「晴斗っ……」

「美緒、行け」

「……っ!」

幸くんが、そう言った。

「そうよ。美緒、後悔する前に」

胡桃ちゃんまで……

「うん!」

ーータタタタタ

あたしは、病院に向かった。