金曜日になり、10時1分前。

ーーガラガラ

俺は、手術室に向かった。

「晴斗、頑張ってね」

母さんの震える声。

「ああ……母さん、美緒来たらーー」

言葉を切り、母さんに手紙を渡した。

「これを、渡して」

「……っ!」

息を呑んだが、すぐーー

「ええ」

そして、麻酔で意識が遠のいだ。

ーーパッ

手術が、始まった。

《晴斗STORY END》