砂糖より甘くコーヒーより苦く

晴斗、悲しすぎるよ……

神様の意地悪だ……なんで晴斗なの……?

みんなは50%は高いって言うけど、あたし達からにしてみれば、0%にしか変わりない。

あたしに与える試練が、ハードル高すぎるよ……なんであたしなの……?なんで晴斗なの……?

「美緒、大丈夫か?」

「……!う、ん……」

「よかった……」

弱々しく笑う晴斗は、いつもの晴斗じゃない。

「美緒、無理しなくていいんだぞ……?具合悪かったりすれば、帰っていいし……また明日も、会えるんだしさ……」

「……っ!」

なにもかも見透かしたような目で、あたしを見つめた。でも顔色も、なにもかも色白くなっていて、無理して笑っているように見えて、辛い……辛すぎる……

「うん、そうだね……今日は、帰るね……」

「うん。また、明日」

「また明日」

ーーチュッ

さようならのキスをして、病室を出た。

「うっ、うっ……」

病室を出た瞬間、あたしの目から、涙が溢れ出た。

どうして神様は、晴斗を選んだの……?

晴斗じゃなくても、よかったじゃない……

世の中、不公平だ……