砂糖より甘くコーヒーより苦く

《晴斗STORY》

「晴斗くん、ガンなんだ」

そっか、やっぱりな。

怖かったことが、恐れていたことが、現実になってしまった。

美緒を見ると、明らかに戸惑い、泣いている。

でも思わず、

「やっぱり……」

と、言ってしまった。

本当のことを言うと、美緒はますます泣き、“電話してくる”と、病室を出て行ってしまった。

そのあとを、おじさんが追いかけて、親父と2人きりになった。

「……なあ親父、俺、治らねぇの……?」

「治るよ。ただし、手術をしないとそのまま……手術して治る」

手術って……まだあんだろうがよ……

「他になんかあんだろ?」

「……!」

戸惑ってやがる……正直に言えよ……

「手術中にもし、なにかあれば、そのまま……」

「死ぬってことだな?」

「……ああ……」