《美緒STORY》

「制服、可愛いんだよぉ」

階段から降りながら、そう言った。

「それに、この指輪にも合うし……」

あたしは、晴斗から誕生日プレゼントで貰った指輪を触った。

「……っ!」

「あー、晴斗も指輪はめてくれてるんだー!」

「そっ、そーだよ……」

「嬉しい!!」

あたしも晴斗に、指輪をプレゼントしたのだ。

「この指輪も、可愛いんだよねぇ」

「可愛いなぁ。お前が可愛いって……」

最後はボソッと言ったため、聞こえない……

「はう?」

「……なんでもねぇ!!」

ぎゃっ、逆ギレ!?

「なっ、なに怒ってりゅの……?」

ヤバッ!噛んだ!

「お前のせいだぁ……」

「ほえっ!?」

「なに間抜けな声出してんの……」