それからも、私たちは三人で行動を共にしていた。 中二の一学期が終わる頃、私は源昴流と、初めてまともに話したと思う。 陽里李菜がトイレに行っている間、残された私たち二人の間に流れたのは静かな空気。 何も話さないのかな…… そう思っていると、源昴流は口を開いた。 「次、数学だよね。」 「うん。」 「数学の先生の教え方、難しくない?」 苦笑いしながら、そう言われた。