八月二十二日。一週間後には式ってこの日。あたしは仕事帰りに亞莉栖に顔を出した。

「チヨちゃん、いらっしゃい」

 にっこり笑って迎えてくれたユキちゃんに、あたしは頼み事をする。

「遊佐に伝えておいて、ユキちゃん。・・・“二十五歳の誕生日おめでとう。ワガママでごめん、今までもこれからも愛してる”って」

「・・・了解」

「それと榊に。“あんまり遊佐に飲ませすぎないでよ”って」

 言うと、頭を下げて力いっぱい微笑んで見せた。

「ユキちゃんっ、あたしの骨、ちゃんと拾ってね・・・!」