ジンクス

説明しようとしても、恥ずかしくて言葉にならない。


健も同じように友人たちに囲まれて説明を求められている。


「ねぇってば!」


花梨があたしの机を両手でバンバン叩き始める。


「あのね、あたし足を怪我してて……」


「うん、知ってる!」


ゆっくりと説明を始めるあたしに、杏が何度もうなづいた。


「それで、ご飯食べてたら痛み出しちゃって……」


「それで!?」