ジンクス

「やっぱり昨日より重たいな。悪いなナツミ」


「ぜ、全然重たくないよ!」


そう言ってあたしはほほ笑んだ。


「作ってくれてるんだから、荷物持ちくらいするからさ。家まで迎えに行こうか?」


「そ、そこまでしてくれなくてもいいよ!」


あたしはブンブンと左右に首を振ってそう返事をした。


健が家まで来てくれるのはとっても嬉しいけれど、さすがに緊張してしまう。


「そうかぁ?」


健は渋い顔をしながら自分の下駄箱を開けた。


その時一枚の手紙がヒラリと足元へ落ちたのを見た。