ジンクス

☆☆☆

今日も重たい鞄を下げて登校する。


鞄の中には2人分のお弁当箱。


小さいのと、大きいの。


だから昨日よりもずっしりとしている。


「鞄持つぞ」


昇降口までやってきた途端、後ろからそう声をかけられて飛び上がりそうになってしまった。


振り向くと、そこには健が立っていた。


すでにあたしの鞄に手を伸ばしている。


「あ、ありがとう」


照れくさくて、そう言いながら俯いてしまう。