途端に健は寂しそうな顔になる。


それこそ、すぐにでも泣きだしてしまいそうな顔だった。


「そんな顔しないで。まだまだ沢山あるんだから」


「わかってる……」


健はそう言い、あたしにまたキスをした。


同時に腹部に違和感が走る。


どうやらカッターを差し込まれたようだ。


「健はやっぱり柔らかな部分が好き?」


「そうだな。でも、どこでも好き。ナツミなら、何でも好きだ」