ジンクス

口の周りには肉汁がこびりつき、制服にもしたたり落ちている。


「今なんて言った」


「は? だからさぁ、そんなに慌てなくても取って食べたりしないって――」


友人の言葉を最後まで聞く事なく、健は立ち上がっていた。


血走った眼で友人を睨み付けている。


「え? なんだよ……」


普通じゃない健の様子に友人はたじろいている。


「この弁当は俺のものだ! 俺だけのものだ!!」


そう叫んだかと思うと友人の体を押し倒し、その上に馬乗りになっていた。