上半身を起こそうとしたけれど、ひどいメマイで起きる事ができなかった。


「無理すんなって。杏は病院に運ばれた」


病院。


杏は大丈夫なんだろうか。


不安は胸の中を支配する。


「そんなことより、今日のお弁当は?」


健がそう言ったのであたしは自分の耳を疑った。


「え……?」


「もう昼なんだよ。お弁当の時間だろ?」