ふと目を開けると、あたしは保健室のベッドに上だった。


体がフワフワと浮いているような感じがして、何があったのか理解できない。


「ナツミ、目が覚めたか?」


その声に視線を巡らせると、ベッドの横に健が立っていた。


「健……?」


「お前、屋上に倒れてたんだぞ」


屋上……。


その単語に、すべてを思い出した。


「杏……杏は!?」